プロフィール

キューアンドエー株式会社
代表取締役社長 金川 裕一
キューアンドエー株式会社 代表取締役 金川 裕一
早稲田大学卒。1982年(株)横河電機製作所(現:横河電機)入社。オフィス機器営業部に配属。また新事業企画室で約20社の新会社設立に関わる。一方、労働組合で書記長なども歴任。

営業企画室を経て、1996年、企業内ベンチャー制度にて、横河マルチメディア(株)設立、代表取締役社長に就任。現在事業統合、商号変更を経た、キューアンドエー株式会社の代表取締役社長を務める。
企業発ベンチャー協議会理事。

過去のコラム
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企業内ベンチャー徒然コラム
金川裕一が綴る、自身の経験を基にした企業内ベンチャーに関するコラム

キレたら終わり

2009年04月10日
今回のお話

前回は、いろいろな妬み・やっかみ・誹謗中傷に耐えていく、精神的なタフさが必要であるという話をしました。

今回はそれと関連して、気持ちがキレて投げやりなことを発言したり、自ら事業を投げ出すような行為をすると、その時点で起業は終了になってしまう、ということを話したいと思います。

私の友人

私の友人が起こした会社の一つに、私と同じ大企業発のベンチャーで華やかにスタートした会社があったのですが、やはり2年間くらい赤字続きで苦しんでいました。

彼はビジネスモデル、採用、教育、立地などすべてに渡り陣頭指揮をとり、立ち上げのメンバーも一丸となって頑張っていました。しかし、私もいろいろアドバイスしたのですが、とにかく頑張り屋で一所懸命やっていたので、なかなか周りの意見を受け入れようとしませんでした。

報告会の席で

あるとき、その会社の中でおこなわれた報告会の席で、彼は、いつものように赤字の状態を責め立てられていたそうです。しかし、そのときはあまりにも執拗であったため、彼はとうとう堪忍袋の緒が切れて、
「そんなに言うならお前らやってみろ!!」
と怒鳴ってしまったのです。

もちろん、その場は白けたムードになり会議は終了したのですが、数日後、彼は異動を命じられ、起業家の道を閉ざされてしまいました。

代償と自戒

今では代わりの人が社長につき、会社は存続していますが、残念ながら設立当初の気概のあるベンチャー企業ではなくなったようです。

後日、彼と話したときに
「キレたら終わりだな。俺は我慢できなかったからダメだね。」
と自戒していました。

キレずに耐える

私も彼と同じように、何度も、
「だったらお前やってみろ!」
と言いたくなった事はありました。

しかし、企業内ベンチャーにおいては、大株主である出資元の企業が大半の権限を握っており、その株主の意向に反した行為や態度を取ることは、本当に最後の最後にしなければなりません。

キレるのは簡単です。タンカを斬るのも簡単です。しかしその行動を選択する前に、全てが終わるという覚悟と、一緒に頑張っている仲間のことを考えなければなりません。

キレずに耐える、これも企業内ベンチャーの経営者にとって大事な要素です。

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