キューアンドエー株式会社
代表取締役社長 金川 裕一

早稲田大学卒。1982年(株)横河電機製作所(現:横河電機)入社。オフィス機器営業部に配属。また新事業企画室で約20社の新会社設立に関わる。一方、労働組合で書記長なども歴任。
営業企画室を経て、1996年、企業内ベンチャー制度にて、横河マルチメディア(株)設立、代表取締役社長に就任。現在事業統合、商号変更を経た、キューアンドエー株式会社の代表取締役社長を務める。
企業発ベンチャー協議会理事。
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私は、会社設立から最近まで、ゆっくり休めたことがありませんでした。
体が休めないのではなく、気持ち的に休むことができないのです。いつも不安と心配事でいっぱいでした。
「いつ潰されるだろうか」
「赤字にならないだろうか」
「お金はまわるだろうか」
会社の経営が上手くいっていないときに不安になるのは当然なのですが、経営が軌道に乗っても
「このままでいいのだろうか」
「この状態は続くのだろうか」
次から次へと色々なことを考えてしまいます。
まさに精神的な病の寸前という状態でしょうか?
私は、大企業の中でサラリーマン生活を送っていたので、起業家との接点はあまりありませんでした。別段彼らの話を聞く機会もなく、この世界に飛び込んでしまったのです。
あるとき今では大企業となった、とある80歳を越えた起業家のお話を伺うことができました。その方は自分のことを「世界で一番の心配性」と評していました。
自社ビルを建てるときも、どんな地震や災害にも耐えられるよう当時最高の技術を 取り入れ、絶対に何があっても社員や会社が無事でいられるようにしたそうです。
つい最近引退するまで、不眠症、不安症に悩まされていたそうですが
「辞めたらこれまでの事が嘘の様にケロッと治ってしまったよ。」
と言われていました。
起業には不安はつきものです。もちろん経営も同様の事が言えます。
その不安を「苦しいもの」「嫌なもの」と捉えると辛くなりますが、「自分にしか経験でき ない貴重なもの」と開き直ると少し気持ちが和らぎます。
もし私が、12年前に決断をせずに同じ会社で勤めていたら、このような経験はできま せんでしたし、新たな素晴らしい仲間とも出会えませんでした。
起業したこと、経営者になったこと、で得られる貴重な経験をポジティブに捉えて、不 安や心配を楽しむことも大事だと思います。
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