プロフィール

愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授
愛知淑徳大学ビジネス学部 真田幸光 教授
1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。

過去のコラム
その他のコンテンツ

 

真田幸光教授の「世相を斬る!」
現代の辻説法師、愛知淑徳大学ビジネス学部教授の切れ味鋭いコラム

ピンチはチャンス?!

2009年3月 9日
リーマンショックの影響

過度の信用創造によって膨らんだ世界経済社会が、所謂リーマン・ショック以降、極端な信用収縮状況に陥り、世界経済はもとより、日本経済も大きな悪影響を受けています。

特に、著名な大企業からの発注を、数ヶ月にわたって全く受けられないといった企業もあり、更にこうした企業が倒産するといった事態も見られつつあります。

日本の産業構造の弱体化

これでは、日本経済を根底から支える、
「技術力の高い中堅・中小企業」
が減少し、これにより、日本全体の産業構造が弱体化してしまいます。

よって、ものづくり大国としての基盤が揺らいでいくといったことに繋がっていくものと懸念しています。

また、企業としては、一旦、倒産してしまうと、そこで、それまでの技術やノウハウ、のれんや信用力はそこで一旦、死に絶えてしまいますので、何としても生き残りをかけた戦いをしなければなりません。

キャッシュフローを厚くする

そして何よりも先ず、そのためには
「キャッシュフローを厚くする。」
ことが大切であります。

こうした中、皆様方からお話を伺っていると、最近では、きちんと自社の事業計画を厳しく見直した上で、国際業務をある程度犠牲にしてもリレーション・シップ・バンキングを拡大し、地元の企業への融資を拡大しようとしている地域金融機関からの借入枠(特に当座貸し越し枠)を拡大し、いざという時のための準備をしているという企業経営者の方のお話をお聞きします。

経営者の努力~永田町は頼りにならない?~

また、厳しい状況にあると仰る経営者の方からは、銀行に手形割引をなかなかしてもらえない中、販売金額をディスカウント(値下げ)してでも、代金前払いを販売先に依頼し、手元資金を厚くしている企業、更には、とうとう人件費にまで手を付けなければならず、レイオフを実施したり、また、失業保険が出る期間を目処に、後日雇用を再開することを約束して、従業員を一旦解雇する企業など、皆様方、知恵を絞って、否、本当に生死をかけて涙ぐましい努力をなさっていらっしゃいます。(永田町の方々はこうした現状を何処までご存知なのでしょうか?知っていると仰る方が多いのですが、それであれば、何故、あのような政局展開となるのでしょうか?最近は、やはり与党も野党も、永田町はあまり頼りにならないと感じる、そう思うのは私だけでしょうか?)

ある理髪店での例

また、業種として、皆様方のご参考にはならないかもしれませんが、ちょっと面白いお話としては、不景気が直撃している、ある理髪店では、たまたま知り合いとなった俳優のご縁で、その俳優が出る連続ドラマの担当理髪師となり、一回数時間のお仕事で15万円~20万円の収入を得、こうしたお仕事を時々戴くことになり、これが安定収入の一つの支えとなる、こうした結果、通常の散発代金は安価とし、顧客の理髪離れを回避していると言います。

多分、どんなビジネスにも、よーく見れば、ある程度、しっかりとした安定収入が見込めるビジネス・ソースが何処かに潜んでいると思われ、こうしたビジネス・ソースを利益の源泉として具現化していく努力を忘れてはならないと感じました。

ピンチをチャンスに

そして何よりも、こうした街角のお話をなさる皆様方は、
「不況というピンチを、むしろチャンスに切り替えていこう。」
とする強い意気込みがあり、これこそが、事業存続、そして再拡大の原動力であると、改めて感じました。

私自身もこうした方々のお手伝いを少しでも出来ればと考えています。

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