愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授

1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。
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WBC決勝戦が行われた夜、久しぶりで中日ドラゴンズの元コーチ・仁村薫さんと会いました。
様々なお話をする中、当然、野球にも話が及び、今回の日本チームの優勝を喜ぶと共に、監督、指導者の話になりました。
仁村さんのコメントの中で特に感じた点は、
「今回の原監督は、選手の気持ちを上手に引き出したことはもちろん、試合そのものを緊張感のある中で、楽しく、しかし、張りのあるものにした。
例えば、選手交代の際の様子を見ていると、原監督はただ単に選手交代を告げるだけでなく、交代と共に審判にも何か一言話しかけ、それをまた審判がにこやかに応じるといった様子が垣間見られ、試合を、そして野球そのものを盛り上げていく大きな役割を果たしていたと感じる。(真田は、原監督はこうした視点から見ると、他の日本人監督たちと比べると、とてもインターナショナルな人間であると思います。)
また、そうした反面、選手を絞り込んでいく際には、王前監督はもちろん、北京五輪で苦労された星野監督のアドバイスをきちんと聞き、メンバーの最終決定を行い、野球の技術面のみならず、集中力や協調性といった総合力を意識したメンバー構成を徹底した。
そうして一丸となったチームを原監督は、一義的には、選手の自主性に任せて自由に動かし、しかしながら、ここぞという時にはきちんとリーダーシップを発揮して選手起用した。
例えば、クローザーとして期待されていた藤川投手が、締めの1イニングで1点を取られるなど調子が悪いと見ると、山田コーチの意見を聞き入れ、クローザーにはダルビッシュ投手を起用するなど、きめ細かい采配をしていた。
今回の優勝はこうした原監督のマネージメント能力に拠るところも大変大きい。」
というお話でありました。
プロの方の見る視点は違いますよね。
私も1980年、大学四年生のときに日米大学野球とアマチュア野球世界選手権で当時の原選手と一緒したことがありますが、当時の彼は、優しくいい男でありましたが、どちらかというと、
「おぼっちゃま」
風の野球人間かと思いました。
しかしあれから、29年、原選手はプロの世界で、控え選手の憂き目も選手生活後半で一時、経験するなど、様々な苦労をして、野球界に於いては真のリーダーとなったのではないかと感じます。
そこで、もしも私がプロ集団組織のリーダーだったら?
組織の中でのリーダーシップのあり方は色々とありましょうが、私は、一般的には多くの日本人を束ねるリーダーであるとすれば、欧州騎士のようにリーダーが先頭に立つ形ではなく、大和侍のリーダーように、総大将は、一旦は後ろにてどっしりと構え、部下の適性を踏まえてきちんと適材適所で配置をした後は、その部下を信じ、部下に思いっきり活躍してもらう、その上で劣勢となれば自らが大きな決断をする、そして万が一、敗北となれば、全ての責任を自らが負い、部下をかばう、そんなリーダーでありたいと思います。
真のプロ集団であれば、それで実力が発揮されるでありましょうし、皮一枚の実力差の中での勝負となればなるほど、実際に現場で戦う部下たちに、
「如何に本来の力を発揮してもらうか?」
が勝負の分かれ道になると私は考えています。
私もそうした総合力のある、その上で、部下に十分に実力を発揮してもらえるような場を作れるリーダーになりたいものであります。
皆様方は如何、お考えになられますか?
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