プロフィール

愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授
愛知淑徳大学ビジネス学部 真田幸光 教授
1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。

過去のコラム
その他のコンテンツ

 

真田幸光教授の「世相を斬る!」
現代の辻説法師、愛知淑徳大学ビジネス学部教授の切れ味鋭いコラム

もしも私が私塾の創設者だったら?

2009年04月13日
熊本への訪問

今週はいつもお世話になっている熊本を訪問しました。

熊本で企業の皆様方とお会いし、お話しすると共に、熊本の私立大学野球部の選手諸君と座学、そしてグランドで語り合い、そして練習のお手伝いをしました。

とても、有意義なひと時を過ごし、また帰京前に、熊本が誇る世界的な文化遺産である「熊本洋学校」教師であったL.L.ジェーンズ先生邸を訪問しました。

熊本洋学校の成り立ち

この熊本洋学校は明治4年に官営学校として創設されたもので、士農工商の師弟を生徒とし、月謝、教材費をはじめ全ての費用を公費で賄うという学校として開校しました。英語、数学(幾何学、代数、測量)、物理、化学、生物等の20科目を越える授業を、米国・ウエスト・ポイント士官学校を卒業、南北戦争に従軍、また、映画「ライト・サムライ」のモデルともなった、L.L.ジェーンズ陸軍大尉が受け持ち、教えた学校であります。

熊本洋学校の特徴

熊本洋学校は、

(1)開発的・自学自習的教育
(2)班別学習
(3)演説教育
(4)男女共学

を大きな特徴とし、ジェーンズ先生の人間力の下で、東魂西才の理想を具現化する教育がなされました。こうした教育を受け、新日本創設の精神を養った当時の若人たちは、その後、例えば現在の同志社大学の教師などとして日本の発展に寄与したり、「札幌バンド」「横浜バンド」と共に「熊本バンド」として明治時代の文明開化に貢献していった、と言われています。

ジェーンズ先生の考え

更にまた、ジェーンズ先生自身は、人材育成と共に、
「衣食住の安定、日常生活の充実こそが全ての基礎である。」
とし、殖産興業に努め、

・野菜作り、果樹栽培
・西洋鋤・鍬の導入
・パン製造
・牛乳と牛肉の生産
・印刷機の導入

などを図り、日本の発展に尽くした人でもあります。

こうしたジェーンズ先生のお話を聞いていると、私は正に今の日本人をも教育していくに必要な精神を持っていた人ではないかと感じます。

もしも私が私塾の創設者だったら?

そして、もしも私が私塾を創設できれば、

・教育は与えるものではなく、人が持っているものを引き出すものであり、そうした教育を以って、自主独立・創造性のある人材を育てていくべきである。
・優秀な人材を後進の指導者として使いつつ、リーダーシップのある人材を育成していくべきである。
・英語を含む演説練習をし、自分の言葉で自分の考えを表現できる人材を育成していくべきである。

との意識の下で、ジェーンズ先生のような教育精神を持ち、ビジネス的な教育機関ではない、精神的な教育機関としての、少人数精鋭の私塾を運営していきたいと思います。

将来は美しい日本の自然を満喫できる地域でひっそりとこうした私塾を運営できればいいなあとも思っています。

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