愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授

1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。
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先日は中国本土の東北の果て、延辺に入り、儀礼に正しい皆様方と接して参りました。
最近の日本にはこうしたマナー正しき、心優しい人々が減っているのではないかと感じることがしばしばありますが、先週、都内で電車に乗っておりましたら、素敵な親子に接しました。
親子連れが隣に座る電車に乗っておりますと、一人の文字通り、よぼよぼの老人がその親子の前に立ちました。
私が席を譲ろうかと考える間もなく、母親が小学生低学年と見られる坊やに、
「立って席を譲りなさい。」
と語り、坊やはにこっとして、その老人に、
「どうぞ!!」
と丁寧に、そして元気よく席を譲るのです。
最近では、席を譲らない、譲ってもこうしたケースでは母親が立ち、子供は座らせたままというケースをよく見かけますが、母親がこうして息子を立たせて席を譲るシーンは久しぶりで見ました。
そして、その後です。
老人が下車して、再び、この坊やがお母さんの横に座ると、お母さん、本当に小声で(私は隣にいましたので、良く聞こえましたが)、
「OOちゃん、いつもお話しているけれど、人にはできる限り優しくするのですよ。
あなたには何も返ってこないかもしれないけれど、そうしていれば、あなたの好きな人が困っているとき、誰かが必ず助けてくださるからね。」
と話しているのです。
そして、その坊やが、お母さんのその言葉を聞いて、
「うん!!」
と素直に頷く姿がとても印象的でありました。
高度に進化した人間の最大の徳は、
「他者を、愛を以って尊重し、信頼することにある。」
と私は信じています。
青臭いことを申し上げていますが、これが無ければ、様々な経営スキルもビジネス・ノウハウも生きてこないと私は思います。
皆様方は如何、お考えになられますか?
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