愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授

1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。
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昨年後半、特にちょうど一年前に当たる、昨年9月に発生したリーマン・ショックが発生してからの世界の状況は、
「過度の信用創造によって作られたバブル経済が、突然の信用収縮によって崩壊して以降、世界経済の動向は混沌の状態に入っている。」
と言えますが、約一年が経ち、ここに来て、やっと、
「基軸通貨・米ドル」
の立ち位置に安定性が見られてくる中、
「世界的な資金循環が戻り、回復の兆しに目処が見えてきた。」
と言えるのではないかと思います。
ただ、依然として、世界全体の景気回復には時間を要するとの見方もあり、
「他人を頼らず、独力で回復していくという気概を持つこと。」
は重要であるかと思います。
特に、ビジネス界にある人、企業経営に携わる人には、こうした気概を持ち続けることが、スキルやノウハウを持つことと同時に、否、それ以上に、
「必要不可欠である。」
と考えます。
さて、こうした中、韓国の友人から、韓国の報道にも流れたお話の一つとして、
「ビジネスで頑張る異色の存在」
の話を聞きました。
先ずは、そのお話を紹介したいと思います。
「韓国では、日本人以上に、慎重に行動することよりも積極的に行動をすることが美徳とされる風潮がある。
とにかく動きながら考え、考えながら動く。
問題があれば、そのときに解決していけばよい。
動き、成功した者は、尊敬されるかどうかは分からないが、少なくとも注目される。
そんな中、この不況の中にあっても、繁盛している異色な自営業とは何かを庶民は注目している。
(韓国では、大企業に勤めるよりも自ら業を興し、小さくてもトップに就くという方を好みがちであるとこの友人は言います。私もそう感じます。)
例えば、廃業代行専門業は景気低迷で閉店したり、業種転換する自営業者が増える中で、繁盛し注目されている。
これは、廃業した業者の資材を起業者に転売して差益を儲けるという、不況だからこそ、起こるビジネスである。
信用調査業もやはりこの不況下で、代金取立てが難しい中、好調となっているのである。
これは以前の興信所が更に改善されて業態を拡張している。
依頼者から特定人物の商取引、財政状況、信用に関する調査を請け負うもので、重宝がられている。
看板専門店も業績は好調で、不況が長期化する中、格安で既存店舗の看板やインテリアを改装するリモデリング創業が増えていることによる。
価格破壊クリーニング業者もワイシャツ1枚900ウォンという低価格展開を背景に、店舗数が増えている。
食べ放題の飲食店、廃棄物処理業、格安マッサージ店、デザート専門店、リース専門店、格安生活用品店などが不況に強い自営業が今、韓国では注目されている。」
というものです。
私はこうした話を聞くにつけ、
「ピンチはチャンス、
危機がチャンスだという逆転の発想で、すき間市場を模索する努力をしている、前向き志向の人間が、こうした混沌の時代には強い。」
と感じます。
「景気は気から。」
非論理的かもしれませんが、私はやはりこの言葉は正しいと感じます。
庶民レベルの感覚では、この原点を忘れずに頑張りたいと思います。
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