愛知淑徳大学
ビジネス学部・研究科
真田 幸光 教授

1957年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、東京銀行入行。1998年愛知淑徳大学ビジネス・コミュニケーション研究所・助教授。2004年4月より現職。
著書に「アジアの国、日本」など多数。また、NHKクローズアップ現代などTV・ラジオ出演、論文・雑誌寄稿、講演をマルチにこなす、現代の辻説法師。
信条は、最小の効果を挙げる為に最大の努力を惜しまぬ人間たれ。
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先日は小田原に伺いました。
かまぼこに代表される「練り物」の街とも言える小田原を受けて、ちょうど「おでん祭り」が小田原城・二の丸で開催され、美味しいおでんを食べ歩きました。
お話を聞き、食べてみると、単なるおでんの具だけではなく、秋の味覚の栗や様々な秋野菜、また豆なども上手に練り込んだおでんの具がたくさんあり、そうした食べ物に接するにつけ、
「プロの仕事」
を感じるひと時でありました。
また、同じ会場では、骨董市や小田原名産の品物が販売されていましたが、若い陶芸作家さんが一生懸命に自分の作品を磨いていました。
やや荒削りながらも、なかなか斬新なデザインのコップやお皿があり、話を聞くと、東京の芸術系大学を卒業した後、独立して頑張っているとのこと。
とても好感の持てる青年でありました。
一方、呉服店のご主人は自らがデザインしたものを小田原手ぬぐいに仕立て上げ販売されていましたが、
「味のある染色」
は一目見てすぐに感じ入るものがありました。
また、今週はものづくり企業に勤めている教え子が突然来訪、色々な話をして帰りましたが、お客様によい製品とサービスを提供すべく毎日、頑張っている話を聞きました。
こうした話を聞くにつけて、私が強く感じることは、日本にはこのようなプロがたくさんいること、そして、そのプロの仕事を見極める眼を持つ消費者は多いと言うこと、だからこそ、日本ではほんもののプロが育つのであろうということを感じました。
しかし、その一方でまた、私たち消費者が、
「ほんものに対して正当な経済的評価をしているのか、否か?」
について、やや疑問の余地が残ると言うことを思いました。
私たちは、
「いいものやサービスを安く提供する。」
という提供者の優しさに甘え、ほんものを見極める眼があっても、これをきちんと経済的に評価していないのではないでしょうか?
「真にいいもの、付加価値の高いものやサービスは価格が高くても不思議ないはず。」
であると私は思います。
厳しいこの時代、低価格志向となるのはある意味、当然かもしれませんが、しかし、やはり、
「真に付加価値のあるほんものの価値は高い。」
と私たちは理解すべきであり、そしてそれをしていかないと、
「善意ある、よいものやサービスを提供する提供者」
は、このままでは潰れてしまうのではないかと危惧します。
皆様方はどのようにお考えになられますか?
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