Home > 注目の企業にインタビュー! > パナソニック株式会社 パナソニック・スピンアップ・ファンド 1
社内ベンチャーのアイデアが出てきたのは2000年のことです。そこには、その年の6月に就任した中村社長の強い思いがありました。
厳しい社会状況のなか、当時はわが社の業績も勢いを失っていました。そこで、社員の挑戦意欲をかき立て、社内活性化に役立てるものが欲しかったんだと思います。同年9月には、さっそく社内へ向けてPSUF制度創出のメッセージを発信しました。実際に制度として動き出したのは2001年からですね。しかし、その時点では社内でベンチャーを育てるノウハウはない。そこで、事業の骨格は社内で作り、起業のテクニック、たとえば経営、採用、人材育成などの支援は、専門の経営コンサルティングにアウトソーシングしました。
初年度100億円の投資でスタートし、3年間で19の会社が設立されました。社員からの反応も非常によく、機会さえ作れば応じる土壌はあったのだと実感しましたね。
資本金については、松下電器51%以上、提案者本人30%〜1%、外部30%以下が原則です。ただ、何千万規模の話ですから、起業者の株保有高は比較的小さいですね。将来的に利潤が出てくればIPOやキャピタルゲインを目指すものも出てくるでしょうから、今後は変わってくるかもしれません。
発案者は、基本的に現行社員で出向扱いです。そのほかに非常勤役員が本社から1、2名つくという感じですね。松下にはない外の文化を取り入れ育てていくことも大切ですから、組織が大きくなれば出向者をコアに据えて外部採用で大きくしていく形になるでしょう。さらに人数が増えれば、出向者と外部採用者との社員構成比率などの問題も出てくるでしょうし、要はバランスです。
そのほかの出向社員は、新会社の社長が決めています。技術者でも営業でも外の人を使うのはいろいろな意味で難しいですから、社内から引っ張ることが多い。人材をとられた部署が困るという話もありますが、当社では本人の希望で異動できる制度も別にありますから、最終的には本人がリスクもメリットも理解した上で同意すれば問題ないということです。