専門家コラムColumn

AIなどテクノロジーがもたらす新たなマーケティング手法

2019.08.08

日本は現在、GDP世界第3位の経済大国です。しかしGDPを「国民一人当たり」という観点で見てみると、424万円/国民※1でOECD加盟35カ国中17位となっています。OECD加盟国中5位であるアメリカは588万円/国民※1。日本はアメリカの72%相当となっています。

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GDPは国の経済規模は表す数値ですが、国民一人当たりのGDPは、その国の国民の豊かさに関係が深い数値です。
その国民一人当たりのGDPへの影響が大きい「就業者一人当たりの労働生産性」では、アメリカはOECD加盟国中3位で1,255万円/就業者※1。日本は834万円/就業者でアメリカの66%程度しかなく、OECD加盟国の中での順位も21位と低迷しています。また、日本の労働人口は減少傾向にあり、現在の6,648万人から2030年には5,880万人※2へと12%減少すると予測されています。このままでは、GDPがマイナス成長という状態に陥ってしまいます。今後も日本が経済力や豊かさを維持していくために、労働生産性の向上は最も重要な課題となるでしょう。

その鍵となるのが第4次産業革命とも呼ばれているAI(人工知能)やIoT(Internet of Things)、RPA(Robotics Process Automation)など、テクノロジーの活用です。総務省の試算によると、AIの活用が2030年の実質GDPを132兆円押し上げる効果があると予測されています。
昨今、TV新聞、雑誌のメディアでAIの情報が取り上げられない日はないくらい、いわゆる「AIブーム」が起こっており、その技術に対する期待は大変大きくなっています。
まるで、AIが魔法のように業務を改善させ、人間の代わりになんでも業務を行い、これまで人間が行ってきた業務を次々と奪っていき、人間が担当する業務が無くなってしまう。そんなホラーストーリーも展開されているようですが、これは事実とは乖離した報道先行の感があります。しかし、現在の日本でAIを活用したサービス構築が、労働生産性の向上につながることは間違いないでしょう。

本コラムでは、AIなどのテクノロジーがもたらす企業のマーケティング活動における生産性の変化や顧客の購買行動の変化について、筆者なりの推論を述べていきたいと思います。連載は以下のタイトルを予定しています。どうぞご期待下さい。

第1回 顧客の動向を知るDMPについて
第2回 顧客の接点を管理するマーケティングオートメーション(MA)
第3回 新たな営業手法インサイドセールス
第4回 B to Bマーケティングにおける顧客の購買行動の変化
第5回 AIなどのテクノロジーがもたらすマーケティング活動の生産性向上について<総括>
(内容は変更される場合があります)

 <出所>
※1 2018年OECD発表
※2 みずほ総合研究所発行「みずほインサイト」2017/5/31より

AIテクノロジーがもたらすマーケティング手法

矢野 良二 Ryoji Yano

AI事業戦略本部 DX推進部 部長

B2B広告代理店での経験を元に、2002年B2Bマーケティングに精通したCRMマーケティングサービス事業を起業し国内ONE on ONEマーケティングの先駆者となった。2010年よりコンタクトセンターにおけるセールスマーケティングサービスに注力し、多数のインサイドセールスマーケティング事業のコンサルタントとして活躍している。現在、立教大学大学院にて経営管理学修士(MBA)を取得中。