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「Yesから入ろう」働く男のこだわりを考える対談

「Yesから入ろう」働く男のこだわりを考える対談

東京海上日動火災保険株式会社 本店営業第五部 次長 吉田昌弘氏と、当社 執行役員 営業統括部長 野村勇人が、働く男のこだわりについて、語り合いました。

◆掲載日: 2015年10月30日

野村 吉田さんとの出会いは1年前ですかね。
 
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吉田 そうですね。もともと早稲田実業の大先輩である貴社の金川会長と2006年にお会いして以来、ビジネスでもプライベートでも大変お世話になっております。貴社と何か新しいビジネスをやりたいなと思い、たびたび金川会長を訪ねていろいろとご提案やご相談をしておりまして、そこで野村さんを紹介いただきました。野村さんと話をさせていただく中で、ぜひ挑戦したいと思う新しいプロジェクトがあり、現在一緒に創っています。
 
野村 吉田さんと一緒に取り組んでいるプロジェクトは、複数の保険会社に提案をしましたが、どこからもOKを出していただけませんでした。新しいサービスなのでなかなか挑戦していただけなかった。ところが、吉田さんは「前向きに検討します」と言ってくれました。初めはリップサービスかと思いましたが、その後真剣に「やりたい」と言ってもらえました。
 
吉田 今回プロジェクトにアサインした私の部下も、野村さんには非常に可愛がっていただいております。貴社と当社のメンバーがアイデアを出し合い、ひとつになって新しいものを作り上げている感があります。
 
野村 あくまで私見なのですが、保険会社の方はどちらかと言うと保守的というか、少しでも今までと違うとなかなか受け入れてもらえません。そういう意味で言うと、吉田さんは保険業界では変わったタイプですよね。型にはまっていないというか、変化を恐れないというか。そういえば、吉田さんは今の会社が初めての会社ですか?
 
吉田 そうです。1994年に新卒入社して以来、22年目になります。人と会ったり、人と接することは好きだったので、自分自身を売り込める営業の仕事をしたいと思い、縁があって入社することになりました。最初の配属は名古屋の営業部でした。お客さまはもちろんですが、上司、先輩にも本当に恵まれたと思っています。名古屋での5年間が私の原点となっています。この時、上司、先輩から叩き込まれたのが「Yesから入れ」ということでした。いかに難しいことであっても「できない理由ではなく、どうやったらできるかを徹底的に考えろ」ということです。それで苦しんだこともありますが、それなりの成果が出るようになり、仕事が「おもしろい」と思うようになりました。
6年目に本社の人事企画部に異動となり、5年半勤めました。採用ではなく、社員の人事異動や昇格を司る部署です。現在のように機械化が進んでおらず、とても忙しかったですが、そこでは、1万人を超える社員一人ひとりについて深く考え、人事運用していることを実感することができました。2004年10月には、東京海上火災保険と日動火災海上保険の合併というかつて経験したことのない一大作業をしました。それまで非効率と感じる仕事がいくつかあり、何とかして改善できないかと考えたものの実行できなかったことを書き留めておき、どうしたら実行できるかを考えていました。新会社の合併システムのプロジェクトメンバーになって、現業をやりながら新システム構築を推進し、これまで書き留めていたアイデアを具現化した新しい人事システムを作ることができました。それまで、社外では営業として法人のお客さまと一緒になって考えたアイデアを具現化できていましたが、社内でも自分のアイデアを具現化できたというのは私にとって自信になりました。社外で実行できていた「Yesから入れ」が、社内でも実現できた瞬間ですね。
 
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野村 吉田さんは粘り強いですよね。私もそうなのですが、良い意味で「諦めが悪い」と思うのです。私は部下に「簡単に諦めるな」と言います。お客さまにダメと言われたり、コンペで失注したら負けと言う人がいますが、私は負けではないと思います。というのも、どうやったらお客さまが求めるものができるか、それを導き出すために考えることが我々の仕事であるので、お客さまのために考えることを諦めない限り負けではないのです。諦めない限りいつかチャンスがある。ただ「言うは易くおこなうは難し」です。吉田さんは人事に配属され、気づいたその時は叶わなくても、諦めず書き留めながら、どうやったら変えられるかを考え続けた。そして最終的に合併プロジェクトというチャンスを活かしてアイデアを具現化した。素晴らしいです。
その合併プロジェクトが終了した後は、どんな仕事をされたのですか?
 
吉田 営業部に戻りました。そこで担当させていただいた法人のお客さまとは、業界の仕組みを変えるというか、私の中ではとても印象に残る仕事をさせていただきました。具体的には「1日だけの保険」を業界で初めて立ち上げました。今で言う「ちょいのり保険」で、1日だけの自動車保険のハシリです。当時「1日だけの保険を作りたい」と言ったら、社内でまったく相手にされませんでした。基本的に保険は1年契約で、ニーズやリスクを感じて入っていただいた個人のお客さまが、ある一定の確率で保険事故が発生するから役立つのであって、1日だけ入りたいなんて逆選択そのものだと。そんな保険が成り立つわけがないと。ただ、当時、イノベーションに挑戦していかないと、この会社は終わるという危機感が営業部のメンバーにかなりあったので、いろいろな関係者を巻き込んでプロジェクトとして立ち上げていきました。この時は法人のお客さまと一体になって、限られた日数の中で作り上げました。この時お客さまは、我々を保険会社ではなく事業戦略パートナーだと思ってくれていました。この保険がリリースできた時には、こういう環境を与えてくれた会社に対して感謝しましたし、少しは会社を変革することができたのかなと思いました。37〜38歳くらいの出来事です。
 
野村 その後、アメリカに転勤されましたね。しかも初めての海外転勤。そのぐらいの年齢で初の海外転勤というのは遅いほうでは?
 
interview15_03.jpg 吉田 確かに遅いですね。そもそも私、英語が大の苦手で、外国人と触れ合う機会があれば逃げるような、そんなお恥ずかしい状況でした。とはいえ、当社もグローバル化が進む中で幸運にも海外赴任のチャンスを得ることができたので、思い切って挑戦してみましたが、やはり相当苦労しました。正直、40歳になって「何でこんな苦労をしなくちゃいけないんだ」と思う時もありましたが、そこで大切なことを学びました。いかに英語で流暢に話すことができても表面的な人は真のコミュニケーションをとることができません。しかし、自分に想いがあれば、たどたどしい英語でほぼボディランゲージでも、相手に伝わるのだと。実際にこんなことがありました。現地のブローカーが私の想いに共感して「彼がどんな思いで取り組んできたのか」ということを、私のお客さまに対して、一生懸命代弁してくれたんです。また、アメリカ在住中に出会った現地の人たちとも心通わすことができ、一生の友と呼べる仲間もできました。こんな使い物にならない人間をアメリカに出してくれた会社に感謝しています。
 
野村 吉田さんという人間に感動した人が、自ら吉田さんという人を売り込んでくれたり、知人を紹介してくれたりすることは、まさに営業の醍醐味ですよね。
 
吉田 人と人との繋がりの大切さを改めて実感しました。会社に所属していると、どうしても会社が中心になりがちなので、時間を見つけては必ず社外の人たちと飲みに行くようにしています。学生時代の仲間でも、社会人になってからの仲間でも、価値観の合う仲間とはずっと付き合いがあります。普段はくだらない話ばかりですけど、たまにまじめな仕事の話をした時に、そのネットワークによって物事がうまく進むこともあります。
 
野村 吉田さんは、ビジネスを抜きにして会える仲間が社外にたくさんいらっしゃるのですね。そういった関係は時間が経っても陳腐化しないし、同じ価値観でいられる。人脈はまさに「財産」だと思います。バリバリ働く男として、社外に腹を割って話せる仲間を持つことはとても大事ですよね。そのほかに働く男としてのこだわりはありますか?
 
吉田 現状に満足せず、いかに自分の中での問題や課題に気づき、どう変えることができるかというのを絶えず考え続けて、それを実行・変革できる男が格好良いと思うしそんな理想に近づきたい。現状維持に満足した瞬間に成長も止まるし魅力もなくなるのかなと。それに向けて絶えず挑戦していきたいです。
 
野村 仕事ができる男はモテると思うのです。モテるモテないは容姿ではないですよね。人間味だったり空間に一緒にいたいと思ったりとか。
 
吉田 まったく同感ですね。仕事ができたりプライベートでも充実してる方は、絶対モテるし格好良い。それは女性も同じですね。充実度合いというのは内面からにじみ出ているところがあると思います。50歳になっても60歳になっても、そういう雰囲気を保ち続けられるような男でいたいし、それが理想の男性像です。
 
野村 最後に、働く男性へのメッセージをお願いできますか?
 
吉田 自分が先輩から教わったことも踏まえてですが、仕事をしていく上で大切にしているキーワードは「Yesから入ろう」です。どうやったら成し遂げられるか、一歩前に進むにはどうしたら良いのかを考える。そういうアンテナを張れる感性をぜひ持って欲しいし、自分のアンテナに引っかかった時にそこに挑めるバイタリティを持っている若者とはぜひ一緒に仕事をしたいなと思います。あと、今はネット社会でいろいろ便利になって、モノに頼るという習慣になりがちですが、やはり原点は「人と人のコミュニケーション」だと思っています。心を通わすような、人とのコミュニケーションを一番大事にして欲しいと思います。横にいるのに何でもメールでやり取りする人がいますが「しっかり自分の声で伝えようよ」と話しています。コミュニケーションを大切にして、課題発見の問題意識と挑戦できるバイタリティとパワーを持った若者とならいつでも一緒に働きたいです。
 
野村 素晴らしいお話をありがとうございました!
 
 
【対談を終えて】
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大切にされているキーワード「Yesから入ろう」の言葉どおり、吉田さんは複数の保険会社から断られた私の提案を「どうやったら成し遂げられるか」と一緒に考えてくれました。吉田さんとお話していると、よく「感謝している」とおっしゃいます。それは、お客さま、会社、仲間の支えがあって今の自分があるということを理解し「人」との繋がりを大切されている気持ちの表れなのだと、今回の対談で改めて認識しました。そして、変化を恐れず常に挑戦し続けたいという熱い気持ち。そんなお話を聞いて、深く共感するとともに大変刺激になりました。新プロジェクト、絶対成功させましょう!(野村)
 
 

今回の取材にご協力いただいた
東京海上日動火災保険株式会社 本店営業第五部 次長 吉田昌弘氏のプロフィール
  • 1994年に東京海上火災保険株式会社に入社。
  • 名古屋営業第二部、人事企画部、情報産業部、ニューヨーク駐在員を経て、
    2013年7月より本店営業第五部営業第二課長、2014年4月より同部次長、現在に至る。
◆東京海上日動火災保険株式会社