2023.08.15

活動・取り組み宮城県(仙台・南三陸)

みやぎグリーンコーストプロジェクト

2011年の大震災で失われた海岸防災林。「人々の暮らしを守るには、これからも海岸防災林が不可欠。」そんな思いから海岸防災林の再生プロジェクトがスタートしました。

宮城県沿岸エリア約1,300haの整備された広大な土地にクロマツを育て強く美しい海岸防災林を再生する「グリーンコーストプロジェクト」。キューアンドエーはこのプロジェクトに賛同し、2023年1月より、当社のサテライトセンターがある南三陸町で約0.3haの海岸防災林の管理を始め、この地を「キューアンドエー 未来へつなぐ杜」と名付けました。

そして、7月に「キューアンドエー 未来へつなぐ杜」エリアで、当社スタッフやそのご家族による草取りやつる切りなどの除草作業をおこなう、第一回目の地域貢献バスツアーを開催しました。

今回はその様子をレポートしていきます!

「キューアンドエー 未来へつなぐ杜」へ出発!

当日の天気はあいにくの雨。7月ではありましたが寒いくらいの気温でした。
仙台駅からバスに乗車をし、約2時間かけて、「キューアンドエー 未来へつなぐ杜」のある南三陸・海のビジターセンターへ向かいます。

除草作業開始!

南三陸・海のビジターセンターに到着後、現地のインストラクターの方より本日の作業の流れ、除草作業のやり方の説明を受けました。
レインコートを着て、海岸沿いを少しだけ移動し、キューアンドエーが協定を締結した森林へと向かいます。
雨は降っていましたが、久しぶりの海を見て気分が高まってきます!

葛(クズ)と呼ばれるクロマツに巻き付いている草が多く、このまま放置しておくとクロマツが枯れてしまうため、除草、つる切りをします。

雨が強まる予報が出ていたため、除草作業は短時間で終了しました。
参加者からは「もっとやりたかった」「ちょうどコツを覚えて作業が進みだしたところだったのに」といった声が聞かれました。

海のビジターセンターに戻り、保育・維持管理の大切さや、葉っぱで音を鳴らし熊を驚かせる方法など、森林に関する知識をレクチャーいただきました。
現地のインストラクターの面白いお話しや参考になる実演を子どもたちは興味津々で見ていました。

道の駅さんさん南三陸にて昼食

2022年10月にオープンした「道の駅さんさん南三陸」
2017年3月より現在の場所で営業がはじまった「南三陸さんさん商店街」に加え、
震災伝承施設「南三陸311メモリアル」と観光交流施設「南三陸ポータルセンター」、交通拠点施設「JR志津川駅」が一体となった大型施設です。こちらに立ち寄り昼食をとりました。

お昼ご飯は鮮度抜群の「南三陸キラキラ丼」を堪能!南三陸キラキラ丼とは・・・地元産の海鮮をふんだんに使い、見た目も味も豪華なその名の通り”キラキラ”した丼ぶりのことです。
2009年の11月から「南三陸キラキラいくら丼」からスタートしたこのシリーズ。震災後も2012年の秋から再開し、贅沢な丼ぶりをリーズナブルな価格で食べられると各地で話題を呼び、「キラキラ丼」という名前が一気に全国に広がりました。
味はもちろん美味しく、見た目も美しく、すぐに完食してしまいました。
南三陸に立ち寄った際は、ぜひ食べてみてください!

南三陸ワイナリーを見学

昼食の後は、道の駅さんさん南三陸よりバスで10分ほど進んだところにある「南三陸ワイナリー」を見学しました。
南三陸ワイナリーは、醸造と貯蔵、ショップ、テラスの機能を併せ持った南三陸町内初のワイナリー施設です(https://www.msr-wine.com/
東北産のぶどうからつくられるワインを、南三陸の海中10メートルで熟成させる海中熟成ワインの試みを行っています。ワインの海中熟成はヨーロッパの一部のワイナリーなども行っている熟成方法であるとのこと。
醸造所内を見学させていただき、ワインの製造工程を一から教えていただきました。
また、南三陸ワイナリーのワインのラベルは創作キリコをデザインしており、その年のワインにまつわる物語をモチーフにしているそうです。

 

今回の社会見学で、一緒に参加したスタッフやご家族の方も、地元で作られるワインについて知ることができ、地産地消の活動を通して、震災復興が現在も着実に進んでいることを感じることができました。

南三陸ワイナリー見学後は再びバスで10分ほど移動し、当社の拠点である「南三陸サテライトオペレーションセンター」を見学しました。
このセンターは勤務するオペレーターに対して、仙台市内のコアセンターからリモートでサポートをおこない、コアセンターと当センターを一体化した仮想運営を実施する、当社として初のバーチャル一体運営型のコールセンターです。(詳細はこちら
この日は残念ながら休業日だったため内部を見学することはできませんでしたが、離れた地域で頑張っているセンターにエールを送り、南三陸を後にしました。

その後は仙台駅に戻り、今回の地域貢献バスツアーは終了です。

参加者の感想

「みやぎグリーンコーストプロジェクトへの参加は、被災地の復興に寄り添う、とても重要な経験でした。
自然の美しさと人々の温かさに触れながら、地域の再生に少しでも力を貸せたことに感慨深さを覚えました。
未来へつなぐ活動として、これからも参加を続けたいです」

「今回ツアーに参加させていただき、色々な人が色々なところでそれぞれの想いをもって地域再生のために動いていることを実感しました。
私たちができることは小さいことかもしれませんが、こうした想いを受け取り、次へ繋げていくことが大切だと考えさせられた1日でした」

最後に

今回除草作業をおこなった協定地に植樹したクロマツの保育作業はまだまだ続いていきます。葛(クズ)はキレイに取れましたが、枝打ちや間伐といった作業をしていかなければ、立派な防災林にはなりません。

今回の活動を通して、海岸防災林の役割や大切さを改めて理解することができました。この取り組みが10年・20年先の未来に繋がっていけるよう、キューアンドエーは今後も地域貢献活動を続けていきます。

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